『戦争の不条理を思う』

『戦争の不条理を思う』
 今日は、米海軍の巡洋艦インディアナポリス号が日本軍の潜水艦の魚雷攻撃によって沈められた日である。日経「春秋」(2015/7/30付)は、それを映画「ジョーズ」のシーンから表現している。「巨大な人食いザメとたたかう3人の男、なかでも印象深いのはサメ狩りの名人クイント。死闘のなかで半ば正気を失い、ついには呑みこまれる。その前夜、クイントの語る体験が恐ろしい。太平洋戦争中、沈没した軍艦から投げ出された海で、多くの僚友とともにサメに襲われ続けた。巡洋艦インディアナポリス号が日本軍の潜水艦の魚雷攻撃によって沈められた史実を、踏まえている。70年前のきょうインディアナポリス号は、広島と長崎に投下する予定だった原爆の部品と材料をテニアン島の基地に運んだ帰路にあった。もし往路に沈めていれば、一方でインディアナポリス号の乗員たちの経験を想像すれば戦慄する。同号の艦長のその後の命運にも、胸がうずく。軍法会議で有罪とされ、後に自殺したのだ。名誉回復は、ようやく2000年。戦争の不条理を思う。」
 戦争の話には、勇猛果敢に活躍し相手を遣っ付けた自慢話があるが、それはまた逆の側の者がいる。それに人を傷つけまた殺害することが目標となるこの戦争は、まさに不条理である。従って、如何に戦争を起こさないようにするかという政治能力が必要である。世の中には、戦争をしたい人が何故かいる。否、したいのではなく、させたい人がいて、それにより莫大なる利益を得るのである。この戦争をさせたい人の手のひらの上で、我々は踊っているのであろうか。我々の1年間は、戦争と関係な日はないくらい、戦争を繰り返している。その中の本日、7月30日は米海軍の巡洋艦インディアナポリス号の魚雷沈没の日である。そほのかにも、この日には怨み恨まれること多数あるのであろう。不条理な行動は永遠に続き、人類の消滅とともにそれは無くなるのであろう。(JN)