『偉大なる野村を超えるような選手が出るとは思いもしなかった』

『偉大なる野村を超えるような選手が出るとは思いもしなかった』
 「谷繁元信捕手(44)が昨夜の試は、「合で最多出場試合(三千十八試合)の日本記録を達成した」。この快挙を東京新聞「筆洗」(2015年7月29日)は、「二十七年のキャリアはおそらく気苦労と痛みの積み重ねであろうと。野球に詳しくない女性からすると、『捕手は敵のチームなのね。守っている選手の中で一人だけ反対方向に向いていますもの』となるが、これは捕手の難しさをうまく説明しているかもしれぬ。一人だけ反対方向とは一人だけ味方を包み込むように向き合っている。絶えず、気を配り、危険に目を光らせる。痛みも伴う守備位置である。その記録は捕手だからこそ、大きな意味があろう。」
 捕手とは、野球の中で投手とともに欠かせないポジションだが、それなのに、いなくてもゲームができる。三角ベースボールで構成人数が少ない時は、守りの側で捕手は省略される。攻撃側の誰かが審判兼捕手となってゲームをリードする。(野球をご存じでない女性の言うことがここでは正しい。)やはり、捕手はゲームの中心である。野球では、捕手は要であり、負担が大きい。それを谷繁元信が、捕手として、ついに野村克也の出場試合数を超えた。あのサッチーを女房に持つ、偉大なる女房役の野村を超えるような選手が出るとは思いもしなかった。二人とも、プレイングマネージャーとして、大したものである。捕手は、その守備に対する負担が大きい。それは、身体だけでなく、頭である。守備の時、グラウンドの扇の支点として、ピッチングを投手と息を合わせながら、他の野手を引っ張って行く。40歳過ぎて、現役であることすら大変であるのに、脱帽である。まだまだ、続けてください。(JN)