ギリシャ債務問題、なぜ他の国に比べ、すんなり解決しないのか

ギリシャ債務問題、なぜ他の国に比べ、すんなり解決しないのか
 日経「春秋」(2015/6/19付)の担当者は、「『大英博物館展』のローマ帝国の皇帝の像を見つめ、『古代ギリシャでは独創的な哲学や文化が生まれたが、後のローマ時代には、そうならなかった。理由を述べよ』という大学時代の期末試験での出題を思い出す。当時はろくに書けなかったと。その答えは、あるか否か、同じギリシャをめぐって言えば、『なぜ、債務問題は他の国に比べ、すんなり解決しないのか』、この難問もその一つだろうと。債務不履行やEUからの離脱を防ぐべく、我慢大会めいたやりとりが続く。各国や市場が何度もヒヤリとしてきたギリシャの瀬戸際的手法。後の世、どこも「模倣」してほしくはない。」
 古代ギリシャは市民が集まり、政に意見を述べていた。そのポリスの中でも喧々諤々が、ポリスの集合体となると、更に政は難しい。現実よりもイデアを求める市民は、今や、私利を追求し国家財政を破綻へと追い込んだ。アテネは、ポリスにおいて哲学や行動な文化を育んだが、国としては強国にはなれず、政治的・軍事的国家に挟まれ、歴史の中心から外れて行った。国は、基本的には、金と軍隊であり、哲学では維持して行けなかった。しかし、どうだろう、ここは崇高な哲学を以て、ギリシャの国内外を説き伏せて行かねばならない。でも、哲学に終わりはない、このやり取りは永遠に続くのかもしれない。