互いの違いを生かしあう。多様性を尊ぶことで社会は強くなる

互いの違いを生かしあう。多様性を尊ぶことで社会は強くなる
 朝日「天声人語」(2015年5月27日付)は、北区議になった斉藤さんの話から、多様性を尊ぶべきと述べている。「多数派が当たり前と思っていることが、少数者には厚い壁となって立ちふさがる。耳が聞こえず、うまく話すこともできない斉藤里恵さん(31)がぶつかったのも、その壁だ。そして今、壁に風穴をあけた。6年前に出した自伝的な著書『筆談ホステス』で知られる。この4月、東京都北区議選に立候補し、今の選挙が言語や聴覚に障害のある人を「排除している」と感じたという。トップ当選し、きのう初の本会議に臨んだ。議場が聴覚障害者に開かれたことを喜びたい。「欠点は才能である」。斉藤さんは人にそう言われたことがあるそうだ。ハンディキャップを強みに転じて、バリアフリー社会の実現に鋭意取り組んでほしい。来歴から価値観から人は一人ひとりが違う。違いを理由に排除せず、互いの違いを生かしあう。多様性を尊ぶことで社会は強くなる。」
 平等とは、ただ同じ機会を与えることではない。多様な私たちは、それぞれに得意不得意がある。その凸凹に対して、均等な条件を作り上げることである。しかし、全てその通りにはできない。手間暇かかる。それぞれの事情がある。そこをどう整備した行くか。多数は、それよりも、多くのものに恩恵を与えよと言いたいが、この多数派も、年を取れば、動けなくなる、聴力視力は衰える、寝たきりになる。今から出も遅くはないので、多様な私たちに平等にチャンを与えられる社会づくりをすべきである。斉藤里恵さんには、北区のためにユニバーサルデザインを広げてもらいたい。私たちも、それぞれの居場所において、ユニバーサルな環境整備をしたい。