春節、中国では行先として日本はなかなか人気

(日経「春秋」2015/2/19付) おととい、京都市東山区にある高台寺の敷地内で火事があった。物置が焼けただけで貴重な文化財に被害がなかったのは、不幸中の幸いか。かつては今より広大な敷地を擁していたらしい。ここが昨年末、中国のネット空間で話題になった。路地に面した和風の民家を令計画氏の家族が大金を投じて購入していた、と香港のメディアが報道し、転載や書き込み、続報が相次いだ。実際に令氏の家族が関与したのかどうかは確認されていないけれど、中国マネーが動いた形跡はうかがえる。きょうは旧暦の正月。中国では春節と呼ぶ。西暦の正月より大切な節目で、伝統的に帰省する人が膨れあがる。中国が豊かになった近年は海外旅行に出かける人が急増した。行き先として日本はなかなか人気のようで、観光や買い物を楽しむ姿をよく目にする。なかには不動産の下見が目的という人もいるのかもしれない。
(JN) なぜ、日本は太陽暦に変えた時、正月休みの時期をも動かしてしまったのか。もっと旧暦も残しながら、太陽暦を運営することができれば、季節感が良かっただろうに。しかし、春節のこの時期に、日本も冬休みでは、日本国内が混乱を来すようになるかもしれない。そのうち、中国資本で日本の良いところは取られてしまうかもしれない。中国パワーは、貧富格差の矛盾の中でどこまで力をつけていくのか。それはともかく、今は中後の方々は春節を楽しんでいただき、日本は春闘で、どれだけ労働者側ががんばれるか。そして、日本経済に春がやって来るのか。元寇は、玄界灘に沈んだが、現在の中国パワーは、軽く海を飛び越えて、日本を丸呑みするかもしれない。否、嘗てニューヨークを日本資本が消化できなかったように、中国の資本もソニーのような運命が待っているのであろうか。
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO83390030Z10C15A2MM8000/