カエル好きの岡田代表、「私自身も変わらなければ」と

(日経「春秋」2015/1/20付) インドネシア熱帯雨林で、卵ではなくオタマジャクシを産むカエルが見つかった。カエルの世界には、オタマジャクシどころか子ガエルを産む種類までいるそうだ。環境に適応する苦肉の策か。一匹の生涯だけを見ても、卵から幼生へ。やがて手足が生え成体へと刻々と姿を変える。生命とはこれほど自由であってよいのかと、空恐ろしい気すらする。社長室でカエルを飼っている経営者がいる。三菱ケミカルホールディングス社長の小林喜光さんだ。その理由を聞くと「組織が変わらないということは、死を意味しますから」と真顔になった。民主党代表に就いた岡田克也さんも、カエル好きで知られる。イスラエルで銀製の置物を買ったのが始まりで、以来「土産はカエル」と決めて方針を貫いているそうだ。原理主義者と呼ばれるだけに頑固さも漂うが、代表選の演説では「私自身も変わらなければ」と語った。さて民主党は、しなやかに進化できるだろうか。
(JN) 何が変わらねばならないのか、何を変えてはいけないのか、改革は難しい。何せ寄せ集めの民主党ゆえ、思いも様々である。一致団結して、皆が違う方向を見てはお笑いになってしまう。岡田代表が変わっても、民主党を応援している者たちも変えて行かねば、離れて行ってしまう。安倍政権のバランスをよくするためには、野党の力が欠かせない。そして、政権交代があってこそ民主主義である。とにかく、民主党自民党との違いを明確にして、ドラスティックな政策を出してもよいが、それが絵に描いた餅にならないように欲しい。そして、日本の優秀な官僚たちを使いこなしてください。岡田代表にはカエルを集めるのではなく、新たな環境下で、まずは自分を成体へとカエルことで、票と言う卵を増やせるのであろうか。
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO82138380Q5A120C1MM8000/