レーニンの銅像が8日、デモ隊の手で引き倒された

(日経「春秋」2013/12/12付) ウクライナの首都キエフの中心部に立っていたレーニン銅像が8日、デモ隊の手で引き倒された。ニュース映像を初めて目にした時は意外な気がした。「まだ残っていたのか」。世界を見わたすと、レーニン像は今も結構残っているらしい。ロシア国内が何といっても多いけれど、欧州諸国やインド、さらに米国にもあるそうだ。ソ連が崩壊した21世紀にあっては、一種の文化遺産という印象だ。文化遺産としてみると、ロシアなど旧ソ連諸国のレーニン像が最も強く伝えているのは抑圧的な政治文化かもしれない。北朝鮮では最近、金日成主席と金正日総書記という2代にわたる独裁者が並び立つ銅像が、続々できている、と聞く。いずれ、金親子の銅像が倒れたり、一種の文化遺産となったりする日も来るだろう。
(JN) キエフにはまだレーニン像が残っていたとは驚きだ。しかし、引き倒されることもなかろうに。それよりも驚きは38度線から北では民主主義と謳っているのに、親子三代に亘って国のトップを継承していることをどう考えたらよいのか。今後どうなろうが、人材と資本は龍だ王性が大事だ。いかに偉大なる人物であろうと、何時までもその地位に置かれることは、その国の発展のむずかしさを意味しようか。金王朝は何時まで続くのか。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO63957140S3A211C1MM8000/