優先席を若者が占有する国とは

(朝日「声」2013年10月12日) 大学研究補助員である中島美鈴氏は、出産を迎える娘さんと電車に乗った。そこでの優先席は談笑する若者、化粧をする女性で埋まっていた。一席空いたが、するりと若い男性が座ってしまい、この身重の娘さんは立ちっぱなしであったようだ。中島氏は思う、五輪招致では「おもてなし」の心を売り込んだ日本だが、弱いものをかばい、いたわる優しさがおもてなしの原点だ、この現状の日本は大丈夫であろうかと。そして、「いたわりや心遣いを教えるのは私たち大人の責任でもあるのかもしれない」と。
(JN) 大体、列車内に優先席があることが間違えであろう。私たちは道徳の問題にもルール作りが必要とは情けない。そして、罰則のないこのルールはいわば無視されているのである。人として思いやりと誇りを日本人は無くしかけているのであろうか。自分の乗る通勤列車でも、現実はそうである。若者が我が物顔で座席を占領しているのである。これを我々は何とかしなければならないのである。それぞれの立場で、若者にその意味を繰り返し伝える。また、親切な若者がいたらそれに応えていただきたい。「どうぞ」言われたら、「ありがとう」と席を譲ってもらおう。