「ソニーらしさ」を取り戻さなければ、会社に元気が出てこない

(日経「春秋」2012/9/29付) ソニーという社名は音を意味するラテン語の「sonus」と、親しみを込めて「坊や」というときの、英語の「sonny」を掛け合わせている。名は体を表す。より小さな製品を追い求めてきた歴史でもある。コンパクトディスク、「パスポートサイズ」ビデオカメラ、「ウォークマン」、オリンパスとの共同出資で内視鏡など医療機器の会社を設立するのも、ソニーの伝統から来るように思える。人が飲み込めるカプセル型にして胃腸の中をみるという技術もあり、世界の企業が開発を競っている。一見すると畑違いの事業への進出だが、ソニーの強みを存分に発揮できるのが、今回のオリンパスとの提携だ。より小さく、より軽くという「ソニーらしさ」を取り戻さなければ、会社に元気が出てこない。医療機器の共同事業はオリンパス再生への一手であると同時に、ソニーにとっても復活への試金石だ。
(JN)リリパットの日本、良いものを小さく工夫して創造し、経済大国になろうと努力してきた。ソニーはその中心であった。そのソニーの時代を終わらせ新しいソニーが出てくるのか、それとも再度栄光を取り戻すのか。巨大化し腐敗しつつある企業には難しいのではないか。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO46680100Z20C12A9MM8000/