ことばは天を目指すが心は地にとどまる

  • (日経/春秋 2012/7/13付) 最近とみに違和感。二言目には「国民のみなさま」と口にする首相。生まれた新党の名がズバリ「国民の生活が第一」とは。かくして「国民」の名の下に民主党は分裂した。「国民の生活が第一」は民主党が3年前に政権を奪ったときの旗印だ。「ことばは天を目指すが心は地にとどまる、心のともなわぬことばがどうして天にとどこうか」。違和感の正体をもう少し探ると、「ハムレット」(小田島雄志訳)。結局はだしに使っている、だから言葉が目指すところに届かない。そんな感覚がぬぐえない。広辞苑の「国民」の項にうまい説明。「(国家を構成する人間が)国権に服する地位では国民、国政にあずかる地位では公民または市民と呼ばれる」。国民と呼ばれている間は、権力を持った方々にとって体のいいお客さんにすぎぬということだ。

=>(JN)国民は、公民になるためには、政治家を選ばねばならない。投票率が低い以上、国民の皆さんとだしに使われる。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO43705720T10C12A7MM8000/