原節子さんが今ブーム

  • (日経/春秋)政界などには、辞めろと言われても辞めない人。辞めるはずだったのをやめた人。それに対して、すうっと消えて二度と姿を現さぬスターがいる。原節子さんはその代表だろう。15歳で銀幕にデビューし、1962年を最後にいっさいの映画に出なくなった。今年はそれから50年。いわば引退半世紀の、ちょっとした原節子ブームが起きている。75年ぶりのリバイバル公開となった戦前の日独合作映画「新しき土」を見れば、デビュー当時の輝きに圧倒される。ご本人はいま、91歳のはずだ。伝説がなお生き続ける。代表作「東京物語」のヒロイン紀子の、有名なセリフを思い出す。「あたくし猾(ずる)いんです」。いえいえ原さん、もっとズルい人が世間にはたくさんおりまして……。=>(JN)政治家は清楚で美しい必要はない。またズルさも必要なのであろう。また責任取らず、簡単にやめられても困る。

(12・4・23)
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE6E2E4EBE1E7E3E2E0E1E2E6E0E2E3E09F9FEAE2E2E2;n=96948D819A938D96E08D8D8D8D8D