『#荒野を目指せ』<2023年6月29日（木）>
若者よ、旅をせよと『あぶくま抄(230628福島民報)』は語る▼最悪だ。現金、旅券、航空券入りの貴重品袋を盗まれたノンフィクション作家高野秀行さん。大学１年の春休み、一人旅のインドで災難に見舞われた▼無一文。住民と知り合った。家に居候し、食事をごちそうになる。するとどうだ。２週間後には、現地にすっかりなじんだ自分がいるのに気付いた。旅の醍醐味［だいごみ］を体で知った▼紀行小説「深夜特急」は低予算で外国を旅するバックパッカーのバイブルだ。著者の沢木耕太郎さんは旅の中でしか身に付かない力があると説く。〈恐れずに〉。旅に出るかどうか迷う人に言葉を贈る。〈しかし、気をつけて〉とも。備えは万全に。青年よ、荒野を目指せ。
（私のような）老人だって冒険に出たいが、無理をしてはならない▼その点、若者は無理ができる。身体が若いうちに、冒険に出よう。外国でなくともよい、知らない土地へ一人で旅に出よう▼少しでも狭いこころの壁を崩すために旅に出よう。皆違うこの世界、違いを知り、受け入れられるこころを持ちたい。
#旅 #若者 #無一文 #恐れず #気をつけて
