『#旅の日』

『#旅の日』<2023年5月17日(水)>
 5月16日の「旅の日」に『雷鳴抄(230516下野新聞)』は思う▼俳優の斎藤工さんは17、18歳の頃に約1カ月間、香港を一人旅した。旅文学のバイブルと言われる沢木耕太郎さんの「深夜特急」を読み終えてすぐのことだった▼旅の理想と現実、情熱と虚無が入り交じる壮大な長編。大学生の当時、むさぼるように読んだ。斎藤さんの気持ちはよく分かる▼その斎藤さんが、今春から平日深夜のラジオ番組で「深夜特急」の全編朗読に取り組んでいる。若者が海外に飛び立つきっかけになるといい▼コロナ前の日常が戻りつつある▼一人旅のバックパッカーを見かけると、心の中で「よい旅を」と念じる。スーツ姿のわが身の恨めしさよ。
 (私は)すっかり、遠方への旅から遠ざかっている▼消灯が23時30分であるので、「深夜特急」の語りも聞けない。いや、昼間に「時刻夜11時30分になりました」と、Radikoで聴く▼さて、家に閉じこもっていないで、近場に旅に出よう。
#香港 #深夜特急 #理想 #現実 #よい旅