『#あしたのために』

『#あしたのために』<2023年1月29日(日)>
 井上尚弥選手に『日報抄(230129新潟日報)』は思う▼偉業達成の余韻も冷めないうちに全ての王座を返上し、史上初の2階級での統一を目指すと▼バンタム級と聞くと、漫画「あしたのジョー」を思い起こす人もいるだろう。力石は丈と闘うために、この階級にこだわって過酷な減量に耐えた▼連載が始まったのは55年も前。夢中になったのは50~60代▼昨年はそうした世代の自殺が目立った▼トレーナーはボクシング技術を教えるにあたり、一つの言葉を添えた。「あしたのために」▼「あしたのために」と生きていける社会でありたい。心が折れた人に対しては、手を差し伸べたい。井上選手は誰よりも「あした」を信じているのではないか。常人には到底まねのできない生き方だけど、その姿は力をくれる。
 (私たちは)生きていく上で、様々なことを考え、様々な選択をしなければならない。私などは半世紀以上に迷い続け、何も選択できていない▼丈や徹は何のために、何でボクシングに打ち込んでいったのだろうか。井上尚弥選手もそうだ。何でだろう▼「あしたのために」? 明日はずっと明日だ。私たちはそれをずっと追い続けるのか?
#あした,#ジョー,#ボクシング,#井上尚弥,#自殺