『#分厚い辞書の使い道』

『#分厚い辞書の使い道』<2022年12月16日(金)>
 丸まった新しいカレンダーを伸ばす時期、『日報抄(221213新潟日報)』は分厚い辞書の使い道に思う▼〈カレンダーの巻き癖強し応接間の隅に重ねて広辞苑載す〉▼分厚い辞書にこんな使い道があったのか。広辞苑第七版をはかりに載せたら、2.4キロ▼紙の辞書は便利か不便か。目的の単語に行き着くため3千を超えるページを1枚ずつ、はがすようにめくる。すると、見知らぬ単語に出合うことがある。その楽しみは何物にも代えがたい▼京都大学の川上浩司教授は「不便であるからこそ得られる益」を「不便益」と。「目的の単語のページが一発で開いたら、なぜかうれしい」▼何かと不便な暮らしは、年をまたいで続きそうだ。せめて何げない日常の中に小さな益を見いだしたい。
 (私を)重い数冊にわたる辞書や事典は出番を待っている▼でも、軽めの国語辞典等で終わる。何巻にもわたる辞書や事典が本棚の多くの体積を奪っているが出番が少ない▼この中の面白い世界が怖い。日本国語大辞典や國史大事典の中に入り込むと抜け出られなくなるのだ。
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