『#二枚舌』

『#二枚舌』<2022年10月8日(土)>
 山際大志郎・経済再生担当相の日々の弁に『余録(222008)』は思う▲平気で矛盾したことを言う「二枚舌」は、相反することを人に語り、仲たがいさせる仏教語「両舌」に由来するといわれる。「悪口」などとともに、十悪とされる罪悪に数えられる▲ことが露見するたびに後追いし認めるような状態は「何舌」と評すべきか▲教団との接点が報道などで指摘されるたび、小出しに渋々認める。「覚えていない」と言いながら「出席したと考えるのが自然」と、まるでひとごとのよう▲「どこかでお会いした記憶はあった」が「不正確なので(これまで)話さなかった」と▲都合よく記憶が消えたり、よみがえったりするらしい▲やはり教団との接点が問われる細田博之衆院議長は文書での説明を重ね、記者会見もしないままである。これでは山際氏らの記憶が再生する前に、政治への信頼が再生不能になってしまう。
 (私は)早く記録をもとに真実を話すことを勧めます▲記憶とは都合の良いものである。しかし、記録されている以上、しらをきることもできない▲なぜ、つまらぬごまかしをするのか。事実を確認し、その理由を公言すべきではないか。反省しないなら、二枚舌を使わざるを得ないだろうが、今後、関係を断ち切るなら、真実を詳らかにした方が、再生できるだろうに。
#両舌 #悪口 #出席 #自然 #記憶

*画像は2022年の9月23日および9月24日の朝日新聞より。