『裏を返せば働く人を踏み台にした安売り経営が、・・・』

『裏を返せば働く人を踏み台にした安売り経営が、はびこってきた』<2017年9月5日(火)>
 「『鳥貴族』が来月、28年ぶりに値上げする」。これについて『天声人語』(170905)は、高田渡の歌「値上げ」を持ち出す。「値上げ」の歌は高度成長期の公共料金、端から値上げを前提であった。一方、「鳥貴族」は考え抜いた末であろうが、「格安居酒屋の経営者だった人が言っていた。『今まではアルバイトがたくさんいたから、日本の人たちはいいものを安く食べられた』。裏を返せば働く人を踏み台にした安売り経営が、はびこってきたということだ」。そして石垣りんの詩を紹介する。〈一月(ひとつき)の労働を秤(はかり)にかけた、その重みに見合う厚味(あつみ)で/ぐっと私の生活に均衡をあたえる/分銅のような何枚かの紙幣と硬貨〉。
 (JN) 高田渡が歌っていたころは高度成長時代であったため、値上げはあたりまえのように思っていた。インフレ時代はベアもアップして行き、貧しくても中流だと思っていた。今はその時と比べてどうなのだろうか。弱者が安月給で働いていることに変わりはない。あの頃の公共料金の値上げは誰のためであったのだろうか。今進行している値上げは誰のためであるのか。「鳥貴族」の低価格は誰を犠牲に成り立っているのか。串に刺さった肉を良く噛みしめながら、それを味わうとともに、その成り立ちを考えてみよう。我が生活だけでなく、皆の生活改善を考え、このことに仲間と檄を飛ばそう。皆が楽しく食事ができるように努力しよう。