『「なんで辞めなきゃいけないのか」「本当は戻りたいのに」』

『「なんで辞めなきゃいけないのか」「本当は戻りたいのに」』
 「ほんとは辞めたくないんです。女性のキャリアと家庭の両立ができる職場になってください」。「天声人語」(朝日/16/6/27)は、ツイッターでのある女性の声を紹介する。「働き続けたいと願いながら、結婚や出産で退社を余儀なくされる。そんな女性は残念ながら日本ではなお少なくない亀田製菓は少しでも現状を変えようと、復職の制度を設けた。ハッピーリターン制度と命名された。導入は昨年11月。結婚や夫の転勤などで退社を決めた女性4人が登録した。男女雇用機会均等法が施行されて30年がたった。働く女性の前に高いハードルを並べる社会のあり方はどれだけ変わったのだろう。失望を胸にしまいこみ作り笑顔で退社した女性たちが、この30年の間にいったい何人いただろう。」
 遥か昔、結婚するとき妻となる人が「仕事は続ける」と頑張っていたが、式の1か月前ほどであろうか、「退職する」と言ってきた。職場の環境なのか、雰囲気なのか、選択を変えなければならなかったようだ。式に来た彼女の上司が「まだ入って2年余りで残念」と私を悪人にしていたが、30年ほど前の雰囲気は難しかったのであろうか。男女雇用均等法の施行で就職の窓口は広がり始めたが、結婚そして出産というところではまだまだ難しかった30年前であるが、今はどの程度に環境が改善されたか。社会の幼児児童に対するインフラが追い付かない。日本の社会が新しい生命に対して冷たいのか。(JN)