『安倍氏が今度は日本の有権者を説得できるかを見守ろう』

安倍氏が今度は日本の有権者を説得できるかを見守ろう』
 「主要国首脳会議で安倍晋三首相が世界経済は「リーマン・ショック前に似ている」と世を驚かせた。「余録」(毎日/16/5/31)は、安倍首相をギリシャ神話のカサンドラかと。否「カサンドラの悲運とは対照的な展開で、首相発言で国内各紙が一斉に報じたのは『消費増税再延期へ』の筋書きだった。増税は先送りしたいが、すればアベノミクスの失敗との批判を浴びる『安倍政権のジレンマ』だ。悪いのはアベノミクスでなく世界経済という危機の予言でジレンマはしのげたか。予言も何も、主要7カ国中で成長率は最低、財政赤字は最悪なのが日本の現実である」と。
 我が国はトロイアのように滅びるわけにはいかない。安倍首相には預言者になってもらう必要はなく、現状認識をしてもらいたい。この空前の借金国家をなんとかしなければならない。この状況は、預言者でなくとも、国の信用は落ち、衰退して行くことはわかりきっている。目先の動きを追うのでなく、この老化した国家、人口減少と借金をどうにかするのが安倍首相の役目である。つまらぬ予測やアジはいらない。サッサとアベノミクスも終わりにしていただきた。また不毛の10年となっても困る。この先、日本がオデュッセーのように流浪の航海に出るようなことのないように、現状を把握し、目標を定めての経済政策を望む。(JN)