『旧屋号を踏襲し得意(顧客)を散逸せしめず』

『旧屋号を踏襲し得意(顧客)を散逸せしめず』
 新宿中村屋の創業者は相馬愛蔵さんは、店の名を相馬屋としなかった。それはと、「筆洗」(東京新聞/2016/2/29)は、民主党の党名問題に展開する。「『パン店譲り受けたし』。応じたのが、当時、東京の本郷にあった中村屋。『旧屋号を踏襲し得意(顧客)を散逸せしめず』。民主党の名は、政権運営の失敗などその名の印象は良くない。正直、最悪かもしれぬ。されど、軽々に名を変え「得意を散逸」させることも心配である。民主。これ以上に政治理念を明快に表現する党名はなかろう。悪いのは名ではなく中身である。名を変えイメージチェンジ。事情は分かるが、どこか猪口才で腰の定まらぬ党の体質を世間は鼻白んで見てはいまいか」。
 夫婦別姓然り、名前は長く使っていたものを変えることは不利益が生じる。長く使っていたものには愛情もあろう。その点、民主党は、変えたくて変えたくて仕方ないのである。しかし、名前を変えても寄せ集めの志を異にする集団では、同じことの繰り返しになるだろう。いっそ、民主党議員は党を解散して、それぞれの者の志の方向を見極めて、他の党にそれぞれ入党した方が良いのではないか。でも、民主という名前以上に良い名前があろうか、民主党の皆さんは中身を変えて、このままこの名前で頑張りますか。とにかく名前より中身だ。(JN)