BOSAIはやがて世界共通の言葉として定着?

BOSAIはやがて世界共通の言葉として定着?
(日経「春秋」2015/3/15付) カラオケ、碁、悟り、禅、盆栽、萌(も)え……。日本語の発音がそのままで英語として定着している言葉は少なくない。碁や禅は漢語だったが、日本が世界に広がる起点になったために日本読みが英語になった。そんな言葉の仲間に「防災」が加わりつつあるそうだ。国際協力機構(JICA)の人から、そう聞いた。青年海外協力隊をはじめボランティアたちの地道な取り組みが、海の外でこの言葉を少しずつ広めているという。第3回国連防災世界会議がきのう仙台で始まった。1994年に横浜で開いた1回目。2005年に神戸で開いた2回目。それに続く日本での開催だ。今回は首脳級の要人も何人か出席し、かつてなく大がかりな会議となった。会議のホスト国としてのつとめはもちろん大切だが、みずからの経験を踏まえた教訓や知見を積極的に発信することこそ、日本に求められているはずだ。そうすれば、BOSAIはやがて世界共通の言葉として定着するかもしれない。
(JN) 防災、我々は、完璧に災害を防ぐことはできない。従って、食い止められなかったことに対する備えも、あらゆる段階において考えておかねばならないのであろう。そうでないと、人災の可能性もある。私たちは、これまでの経験と知恵で、起こり得るべきことを考え、やるべきことはやり、止めるべきことは止めることだ。私たちの生命の安全以上に優先するものがあってはならないはずなのに、何故か、私たち一人一人の命を粗末にし、何かを優先してきた歴史がある。このことについて、一つ一つふたを開け、洗出しもすべきである。悲しい歴を繰り返すようでは、「BOSAI」が世界共通の言葉として定着しても、日本での防災が整わなければ何もならない。
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO84412370V10C15A3MM8000/