完全週休3日制

(日経「春秋」2014/5/23付) 堀場製作所が、「おもしろおかしく」という独特の社是を定めたのは1978年だった。そのころ社員の働き方についても、完全週休3日制を考えた。月曜から木曜の労働時間を1日8時間から10時間に増やし、残り3日は休む。仕事の能率が上がりアイデアも出てくると考えた。ところが完全週休3日制は実現しなかった。理由はコスト増だ。労働基準法では1日8時間を超す労働時間は残業扱いになり、賃金を割り増す必要があるため人件費が膨らむ。規制の壁が立ちはだかった。それと同じような構図が30年以上たった今もみえる。労働時間規制を見直し、柔軟に働けるようにする動きには、残業代がゼロになるなどの反発がある。希望者に限って徹底した成果主義賃金制度のもとで、労働時間規制を緩める手もあるだろう。やりがいのある働き方とは何か、考えたい。
(JN) 柔軟な労働時間制度になると、1日10時間労働で週休3日と効率も上がり、いわゆる時間外労働は少なくなり、しかもお休みは週3日と素晴らしく見える。しかし、人件費節約としての制度だと、結局、サービス休日出勤及びサービス残業等での仕事中心の行動になってしまうのではないか。過労により優秀な社員を無くすことのないような、労働制度を考えねばならない。しかし、考えているだけでは物事は進まない。如何に弾力的に労働時間を運用できるか、規制を見直すべきである。そして、無理な労働とならないように、労使ともに時間の奴隷にならないようにすべきである。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO71652090T20C14A5MM8000/