吟味と衝動とを載せた天秤が普段にまして衝動の側に傾く

(日経「春秋」2014/4/1付) 新年度を迎え「さあ、やるぞ」というときに、少しぜい肉がついた気がする。身の回りにモノが確実に増えている。消費税率引き上げは17年ぶり。5%が8%になれば国民1人にすると年に5万円ほど出費がかさむ。買いだめなのである。吟味と衝動とを載せた天秤(てんびん)が普段にまして衝動の側に傾くのが、増税前夜に街へ出た人の心中だろう。天秤をこんどは吟味の側に調整し直すのがきょうである。著書「案外、買い物好き」のなかで、作家の村上龍さんがブランドものの魅力から自由になる唯一の方法は「充実した時間を持って、買い物を面倒くさいと思うこと」だと言っている。その境地は至難だが、さしあたっては「倹約」の旗印を掲げて過ごすしかない。
(JN) 消費税が上がるここ2〜3か月前から、上がる前に買うべきものは何か、悩み、悩んで、そんなことを考えるの自体が無駄ではないかと、無駄したことを悔やむ。家族の枠においては、減価償却期にあったエアコンとガス湯沸かし器を2月に買い替えた。自分のものは、焦って3月30日に購入したのは、在庫が切れたワインと焼酎である。消費税値上げは、ダイエットのチャンスであると、春秋で述べている通りである。今日から、買え控えではなく、節約をしよう。狭い日本、我が家も狭く、無駄買いは置き場所にも困る。冷蔵庫やハードディスクのように入れ物を大きくしても直ぐに狭くなようではいけない。倹約家になり、無駄を貯め込むことを止めよう。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO69186810R00C14A4MM8000/