「ベルルスコーニ劇場」いよいよ終演近し

(日経「春秋」2013/11/30付) 「例のごとく、だれも問題の解明など期待していないイタリア式の議論で、夜は更けていった」。脱税で有罪が確定していたベルルスコーニ元首相(上院議員)を上院が追放した。今後6年は選挙に出られない。20年にわたり世を騒がせてきた「ベルルスコーニ劇場」いよいよ終演近し、を思わせる。実業界から殴り込みをかけ、旧態依然とした政治に対する人々の不満をかぎ分けた嗅覚は認めねばならない。が、20年間にイタリアでなにがあったのか、といえば、類いまれな男が保身を図っていたという記憶以外に答えはなかなか見つからない。議会を追放されても、本人は外から政党「フォルツァ(がんばれ)・イタリア」を率いてもう一花咲かそうともくろんでいる。一方、反ベルルスコーニ派は彼が表舞台から姿を消すと批判の矛先を失ってしまうというから複雑だ。
(JN) 厚顔無恥なこのお方、まだまだエネルギーはありそうだ。ベルルスコーニ氏はこれから6年間というか、ずっと院政を布いて面白おかしく過ごすのであろうか。ベッドに入っても体が動かなくなっても帝王として、配下を動かして行くのか。何せ、金があるので、都知事だって動かそうと企むどこかの病院経営者と似たことになりやしないか。こういうことは他人事ではない。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO63384150Q3A131C1MM8000/