ドイツ人夫妻に夫婦茶碗、茶碗を前に奥さんがさっと大きい方を

(日経「春秋」2013/4/19付) しまったと思ったがもう遅かった、阿部謹也が書いていた。ドイツ人夫妻に夫婦茶碗(めおとぢゃわん)を贈った思い出である。大小の茶碗を前にした夫妻、奥さんがさっと大きい方を取って「これ、私の」。日本で当たり前のことがいかに世界では理解されないか。しかし、どうにも説明できぬ男女差がある。昨年、ある県立高校で体育館にペタリ座る360人の生徒を前に話をする機会があった。演壇に近い前が男子、後ろは女子、とくっきり分かれている。先生に理由を尋ねると「そういうことになっているものですから」。なるほど、理屈のつけようはないのだろう。女性の国会議員が少ない。企業の管理職が少ない。そんな話題を日々聞く。安倍首相はきょう、上場企業は少なくとも1人は女性を役員にするよう経済界に求めるそうだ。なのに、高校で理由もないまま男が女の前に座っている。
(JN) 我が家では、夫婦茶碗の大小は許されない。仲良くお店へ行き、色違いの同じ大きさの茶碗を購入します。それが私たちの考えでありますが、世の中、なかなか男女差が直らない。これを日本という国は、自分たちから修正して行こうとできず、しかたなく御上のお達しでとなる。これでは考え方を変えて行くことができない。子供のころから学校で直して行くべきなのに、学校がまた保守的である。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO54139240Z10C13A4MM8000/