真因が見えてくるまで「なぜ」を繰り返さなくてはなるまい

(日経「春秋」2013/3/12付) 問題が生じたとき、5回の「なぜ」をぶつけてみたことはあるか。「カンバン方式」の生みの親でトヨタ自動車の副社長を務めた大野耐一氏だ。福島第1原子力発電所の事故から2年がたった。メルトダウン炉心溶融)に至ったのは炉を冷却する重要機器が動かなくなったためだ。ところが原因が完全にはわかっていない。津波による損傷以外に、大地震の揺れはどう影響したのか。別の要因はなかったのか。全国の原発で安全対策を徹底するために、そして原発再稼働への道筋をつけるためにも、事故の原因究明を進めることが大事だ。「原因の突きとめ方が不十分であると、対策もピント外れのものになってしまう」と大野氏は戒めている。真因が見えてくるまで何十回でも何百回でも、「なぜ」を繰り返さなくてはなるまい。
(JN) 原発事故はなぜ原因を究明しないのか。なぜ原因がわからないようにしているのか。なぜ、もっと事故は起きているのに公表していないのか。なぜ原発でないと電力が安くならないというのか。なぜ、私たちには真実がわからないのか。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO52703340S3A310C1MM8000/