田中氏に閣僚の資格はないのか

(日経「社説」2012/11/10付) これほどの混乱を引き起こしておいて、大臣の職にとどまるのはあまりにも無責任ではないか。来春開学予定の札幌保健医療大など3校の開設について田中真紀子文部科学相が審議会の答申を覆し、いったん不認可とした問題だ。田中氏は小泉内閣の外相当時、人事などをめぐって外務官僚としばしば対立し、無用な混乱を引き起こした。このため任期途中に小泉純一郎首相に更迭された経緯がある。今回の騒動は田中氏が閣僚として不適任であることを改めて浮き彫りにしたといえる。先の改造で初入閣した田中慶秋法相は、過去の暴力団との交際などの不祥事が明るみに出て辞任に追い込まれた。昨年9月に誕生した野田内閣で資質に欠ける閣僚を何人みてきたことだろう。今回の騒動をめぐっては、大学設置審査のあり方や大学の数と質をめぐる問題に注目が集まることになった。文科省は検討会議をつくって見直しを進めるというが、騒ぎに便乗するかたちで、むやみに規制強化に走ったり官僚統制を強めたりしてはならない。拙速を避け、高等教育全体の将来像を見据えた改革策を練るべきだ。
(JN) 日経の申されることもそうだが、この大臣についてこのような行動は予測することができなかったか。関係者に大きな負担をかけることを考えれば、未然に防ぐべきではなかったのか。大臣に対応する官僚たちが大臣対してもっと丁寧に説明していくことができなかったか。大臣が不許可と決めても、粘り強くそれを考え直させる努力がどれほどあったのか。或いはこの結末がわかっていて、態と官僚の方々は大臣の不許可をそのままにしたのか。閣僚の資格はないと早く追い出したかったのか。
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