土建国家は時代遅れだ

  • (日経/春秋 2012/7/7付)かつて中央線の大ターミナルだった万世橋駅の遺構、都会の真ん中で忘れられていたこの鉄道遺産が集客施設として生まれ変わるという。来年夏にオープンするそうだ。最近の鉄道ブームをまた盛り上げる効果があるかもしれない。さてそんな空気に便乗したのかどうか、国土交通省は懸案だった整備新幹線区間の着工を認可した。総事業費はじつに3兆円。うち7割の負担が国と沿線自治体にのしかかる。消費増税の一方でこんな大盤振る舞いをする民主党政権の神経の太さに感心するのだが、自民党も負けてはいない。今後10年間で公共事業に200兆円を集中投資する国土強靱(きょうじん)化基本法案を国会に提出した。土建国家は時代遅れだ。ちなみに、こんど認可された九州新幹線長崎ルートは博多―長崎間の所要時間が現在より28分短くなるだけという。その九州には来秋、寝泊まりしながら数日間の旅を楽しめる在来線の豪華列車が登場する。

=>(JN)議員の先生のおかげで鉄道や高速道路が通る。そんなことを今でも国民は喜んでいるのであろうか。コンクリートから人へというような話もあったが、これは幻想であったのか。新幹線が通るといったい誰が幸せになるのか。そのための費用を他に使うことより、幸せが大きいのか。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO43480260X00C12A7MM8000/