遠い吉田流 240209

 麻生太郎上川陽子外相の容姿や年齢をあげつらった発言とその撤回に『小社会(240205高知新聞)』は思う。吉田茂元首相は失言も多く残る。「ワンマン」「傲慢」と批判される一方では、当意即妙のユーモアによる親しみやすさがあった。孫の麻生太郎が毎年のように繰り返す問題発言は、吉田流ユーモアの後味からも程遠い。「そんなに美しい方とは言わんけれど」「このおばさんやるねえ」。撤回はしたが、典型的なルッキズム(外見至上主義)。上川さんは政権内で影響力が強い麻生さんに配慮し、論評は避けたという点にも古さが漂う。親しみようがない失言癖をいさめる人もいないのなら、自民党は裏金事件に輪をかけて自浄能力が問われる。
 (私たちの)税金は何とお粗末な方々に吸い取られているのか。昭和から既に35年、成長せず老化する方々には去ってもらわねばならない。能力ある為政者ならば自浄能力もあろうが、もう判断能力がない方々には、「あなたはもう辞めなさい」と背中を押してあげよう。
*画像は、24年2月9日の朝日新聞より。