#孝行

『#孝行』<2021年12月16日(木)>
 年末となり、『明窓(211214山陰中央新報)』は孝行を思う。中国の故事<烏に反哺の孝あり>。「成長したカラスは親に口移しで食べ物を与える。カラスでさえ養育の恩返しをするのだから、人はもっと親孝行すべきだ」という教え。『親孝行の日本史』(明星大の勝又基教授)によると、親孝行を功徳する考えは江戸時代に全盛となったと。5代将軍徳川綱吉は、親孝行が顕著な孝子の顕彰を推奨▼病で伏せる親の代わりに重労働。両親の使う筵を前もって体で温めるといった逸話が生まれ、文学や落語に影響を与えた▼明治時代に入ると、孝子は緑綬褒章の対象。昭和の軍国主義で忠義を親だけでなく体制にも求めた▼令和になっても、親は地方、子は都会に住み、正月に子や孫が顔を見せに来るの▼コロナ禍だが、第6波を前に自粛要請のない今がチャンスかもしれない。今のうちに親と子が思いを交わすのも一つの孝行と考えたい。
 (私も)里帰りをした。父が「もう帰ってもいいぞ」というまで、子ども(孫)たちが大騒ぎで家を駆けずり回る。あの頃の父の年に近くなり、気持ちがわかるようになってきた。疲れたであろう。幾つになっても、心配・迷惑をかけた。そして、いまは心配をしている。それが親子の関係であろうか。孝行とは違うだろうか。
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