『生産性向上ではIT活用への期待が高いが、肝心なのは・・・』

『生産性向上ではIT活用への期待が高いが、肝心なのは働く人のやる気をいかに引き出すかだ』<2017年9月14日(木)>
 秦野市の旅館、陣屋の赤字から抜け出した。その努力について『春秋』(170914)は宮崎知子社長の話を紹介する。情報システムを利用した管理により、ミスがなくなり、客情報も整理できたが、「従業員の意識改革も大きい。全従業員と面談し、接客が苦手なら掃除というように仕事の範囲を広げてもらった」と。そして、「いま陣屋は火・水曜が定休日で、従業員は『月2回、週休3日になる』。休日の確保も働く意欲の持続には欠かせない。さらに歴史を刻む基盤になる」そうだ。
 (JN) 当たり前であるが組織は人である。大企業であるとか、建物が素晴らしいとか、最新の機械を使っているとか、思わずそこを重視してしまうが、大事なのはそこにいる人たちである。構成員の心と技術とやる気である。また、幾ら素晴らしいPDCAを制度化していようと、そこにいる者を大事にして、将来に希望を持たせなければ、その組織は低落してゆく。仕事を終えて、今パソコンに向かっていて、我が社はどうなのだろうか。本社は大丈夫であろうかと思う。創設当時の精神は守られているのであろうか。人を大切にしているのか。先月も若い者が辞めていった。枠にはまらない者は出ていくしかないのか。システムに馴染まなければ、システムに合わせさせるのでは、戦前の軍事教育と変わらない。ITはますます成長し、私たちはどうなるのだろうか。私が一人悩んでも仕方がないようであるが、皆が個々に悩み、考えを共有していくことが大事であろう。電子化に負けぬよう人と人が手を取り合い互いを思いあうことを続けよう。