『栄光の日々なんてあっという間に終わる』

『栄光の日々なんてあっという間に終わる』
 「巨人の三投手を無期限の失格処分とした。取り返しのつかぬ過ちで栄光の日々を失った」と、野球選手の賭博問題について東京新聞「筆洗」(2015年11月12日)。更に、「野球選手への子どもの憧れの大きさを知らぬはずはあるまい。それを忘れ、自分が生命をかけるべき野球の試合にカネをかけた。『ナイターの時間帯になると主人の腕がぴくっと震えるんです』。オートレース八百長事件に関与したと球界を追放された、名投手故・小川健太郎さんの夫人が追放後を語っていた。三人を待つのは腕が震えるほどの後悔と苦しみの日々である」。
 甘い誘惑は、人の心の隙間に入って来る。ちょっとぐらいなら大丈夫。この一度だけ。賭博や麻薬は、そのちょっとからだったが、逃れられなくなる。弱みを握られどうにもならなくなる。心や体がそれを止められなくなる。花形スターやその卵たち、私たちの夢を壊さないでくれ。そのためには、倫理教育だ。野球であれば、ルールブックの学習とともに、社会ルールの学習が必要である。そして、事例学習をベテランからルーキーまで一緒になって丹念に行うべき。それには、1千万もの負担がないであろう。一方、三選手は、今後、失意の底に沈んでいようが、まずは人生を考え直して欲しい。腐ることなく、新たな世界でホームランを狙って欲しい。(JN)