読書メモ 240403

『酔っぱらいが変えた世界史 アレキサンドロス大王からエリツィンまで』、Benoit Franquelme、神田順子+田辺希久子+村上尚子=訳、2021年8月、原書房
・なぜ酒を飲む(「嫌なことがあれば、それを忘れるために飲む。うれしいことがあれば、これを祝って飲む。なにごともなければ、何かが起こることを期待して飲む。」チャールズ・ブコウスキー『詩人と女たちより』)
・決断にアルコールを必要とした?
・アルコール摂取はヒトの進化を加速
エタノールは重要なカロリー源



読書メモ 240402

『「最高の発想」を生む方法』、Sheene Iyengar、櫻井祐子(訳)、2023年11月、NewsPicks。

・アイディアは組み合わせ

・書き出すことで試行を生み出す

・課題から始めよ

・どうするかの問い

・階層分析

・他領域を探索する

・失敗から学ぶな

・解決策を先に出さぬこと

 

無名の眼 240401

 コラム担当について『有明抄(240330佐賀新聞)』は思う◆作家の沢木耕太郎さんは「どこかで父を畏れていた」と。畏れを感じていたのは膨大な知識◆作家になってからも、世の中には、たとえ「無名」であっても父のような人がいる◆読者の中には、無名であっても畏れを抱かせる人がいて、薄っぺらな美辞麗句を並べても見透かされる◆そうした読者の眼を意識しながら、浅学非才を必死に隠して原稿と向き合ってきた。この欄を担当したのは1年に約200日、3年で600日。朝のせわしい時間に付き合っていただき、感謝の思いしかない◆新聞コラムは、付け焼き刃で知ったかぶりもしたが、「無名」の厳しい眼は優しさを併せ持ち、ときに励ましの言葉をくれた。思い出の宝箱に入れて、ふたを閉じる。
 (私の)知識は薄っぺらで向こうが透けて見えるようだ。知識を少しでも増やせないか。しかし、安易に、すぐに楽に、と思いハウツー本を読み更に薄っぺらになる。愚かである。このBlogは、沢山の目に触れているのだろうか。新年度にあたり、人の眼を気にし、人の心を思う。浅学でがんばるか。皆さまにはご指導よろしくお願いします。



低頭族 240331

 「歩きスマホ」に『天声人語(240331)』は思う▼遠くを見る目があるのに、下を向いて歩き、ぶつかり合う▼目の前の人をよけるより、大事なことってなんですか? 「歩きスマホ」による事故、東京消防庁管内、過去5年で158人が救急搬送されている。年代では50代がトップ▼中国では「低頭族」とも呼ばれる。かつて皇帝に謁見する際、「三跪九叩頭の礼」を求めた国である。現代の皇帝はスマホかと▼一刻を争って見なければならない画面など、めったにあるまい。おそらくそこには、「退屈」という問題が▼かの李白は詠んだ。<頭を挙げて山月を望み、頭を低れて故郷を思う>。しばしスマホをカバンにしまい、わが町を眺めてみたい。春風やさしく、桜の花も先始めている。上を向いて、歩こう。
 (私の)頭は上を向く。あたたかな昨日今日、桜がどんどん花開く。ぼんやり、桜を見ながら歩いていると、低頭族がぶつかりそうになる。後から自転車が突っ込んでくる。適切に頭を動かさないと、危険な世界だ。退屈する余裕がない。気をつけながら桜を見よう。これから1週間は低頭族ではなく花見族が互いに注意だ。




ほろ苦い初恋の味 240330

 チョコレートの価格高騰が続いていることに『大観小観(240330伊勢新聞)』は思う▼原因は、主原料カカオ豆の不作だ。世界のカカオのおよそ4分の3は、西アフリカの4カ国、コートジボワール、ガーナ、カメルーン、ナイジェリアで生産されている。それが昨年、温暖化による長雨で、カカオの実を枯らすカビによる「カカオ黒莢病」が広がり、生産量は30%以上も落ち込んだ。その結果、価格は例年の2倍位以上に高騰した▼国際カカオ機関によると、今年もカカオ豆の不作は続く。洋菓子店はいま生き残り競争に必死だ。かつてチョコレートは「ほろ苦い初恋の味」とされたが、もうそんなことは言っていられない。
 (私たちに)届くカカオは西アフリカにふりそそぐ太陽の光と低コストの労働力に依存していたのだろうか。天候を不純にしているのは工業国の炭素排出量によるのか。これまでのカカオのコスト抑制は、西アフリカの子供たちの犠牲によるとも聞く。大好きなチョコレート、天候不良の影響ではなく、価格を適正に安定的にすることが必要だろう。



役所のマイブームで終わるのか 240329

 「デコ活」について『編集日記(240329福島民友)』は思う▼「マイブーム」や「ゆるキャラ」などの言葉を発案したイラストレーターのみうらじゅんさんは、あえて矛盾する単語を結び付けて言葉を作るそうだ▼マイブームは、「自分をなくす」ほど我を忘れて夢中になる―というように新たな解釈などを加え、独特の世界感を生み出している▼環境省が推進している脱炭素社会を目指す国民運動「デコ活」、7割超の人が「聞いたことがない」「分からない」と答えたとの調査結果▼英語で脱炭素を意味する「デカーボナイゼーション」と環境の「エコ」に、終活や婚活などの「○活」を合わせた▼既存の単語を合体しただけでは限界がある。役所のマイブームで終わるのかもと少し心配だ。
 (私も)よく知らなかった「デコ活」、自分たちを守るために、「デコ活」は必要だ。ブームでなく、あたりまえにしなければならない。しかし、私たちにはなかなか習慣づかないため役所はブームにしようと苦労する。これは、みうらじゅんさんの力を借りて、「マイブーム」を世界に広げてはどうだろう。一人ひとりの「デコ活」ブームが世界へ。





読書メモ 240328

『事務に踊る人々』、阿部公彦、2023年9月、講談社

・「誰も心に『事務センサー』を持っている。」

・「事務モードを感知してたちまち心は陰る。」

・事務処理を怠ると机上、部屋は乱れる。