『全国に「引きこもり」の人が54万人いると分かった』

<2016年9月9日(金)>
『全国に「引きこもり」の人が54万人いると分かった』

 「9日は季節の変わり目を祝う『重陽節句』にあたる」。「春秋」(160909)は、全国の引きこもりの54万人もいる。この人たちに重陽の宴の機会を与えたいと。「無病息災を祈る年中行事だが、日本では廃れてしまった。発祥の地である中国では、唐時代には家族そろって小高い山に登った。誰かと高台に立って、秋風に吹かれてみてはどうか。仲間がいれば、杜甫のような孤独もはね返せる。ともに遠くを見渡せば、人の世に戻る気持ちも湧いてくる。」

 多様性に満ち溢れているこの社会、自分と同じ者はいない。様々な考えや様々な様子の人々とお互いを理解することは難しい。それを知りあわねばならないが、自分がその輪と異になり、なかなか人の輪の中に入って行くのは難しい。一人の側者は難しい。輪の側が孤立者を取り込みに行かねばならない。それを行うのは誰だ。それは、皆であるが、高齢化して行くと、孤立化している人の存在がわからなくなる。そのためには、皆が住む地域でお互いを知らなければならない。夫々のコミュニティの仲間が「重陽の日」だけでなく、宴会を開く。小高い山には登らなかったが、コミュニティの集い、これは半世紀前の日本にあった習慣だ。(JN)