「あの上司 記憶の容量 フロッピー」

「あの上司 記憶の容量 フロッピー」
(日経「春秋」2015/2/25付) デパートでちょっと値の張る品を買い、クレジットカードを差し出したが、サインではなく、暗証番号の入力を求められたのだ。売り場の女性は笑ってサインに切り替えてくれたけれど、どうにも締まらない話である。思えば暗証番号やパスワードのたぐいが公私でいくつあることか、覚えきれずに困っている方が多くおられよう。「増えていく 暗証番号 減る記憶」。第一生命保険が発表した今年のサラリーマン川柳入選作の一句が、よくわかる。だからつい安直なやつで済ませがちだが、その危険は言うまでもない。指紋などの生体認証も普及しつつあるが、まだ課題も少なくないらしい。当分は複雑になる一方の、呪文みたいなシロモノに付き合うしかないようだ。たった4ケタの暗証番号を忘れておろおろする身としては、早くなんとかしてほしい、と念じつつサラリーマン川柳からもう一句。「あの上司 記憶の容量 フロッピー」。
(JN) 情けないことだが、私はカードの暗証番号を全く身に付かない。そのため、買い物は常に、サインである。否、クレジットカードは、サインでしょう。そして、この日経のウェッブの記事を見るのだって暗証番号を入れないと見られないのである。この暗証番号は、パソコンでの様々な機能について、求められるので、覚えきれず、手帳のお世話になっている。従って、この手帳が無ければ近代的なデスクワークはもうできなくなる。なんとか、この生身の人間について、コンピュータが識別できる機能を持ってもらい、その前に行くだけで、パソコンだけでなく、現金が下ろせたり、クレジットの買い物ができたり出来るようになってほしい。でも、便利になると、どんどん考えたり覚えたりしなくなり、年寄りには行けないかもしれない。フロッピーほどの容量ではあるが、一生懸命、覚えて、周りに迷惑をかけないようにしましょう。
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO83637800V20C15A2MM8000/