是非を問う選挙戦に、市民の意思が示される

(日経「春秋」2014/1/19付) テニアン島、第1次世界大戦の後の一時期、日本の統治下にあったことから日本とのつながりは深い。デンキ、クワ、ゾウリ、ベントウ、ミソシル、今でも現地でそのまま通じる。年始に訪れた際、米軍がジャングルをあっという間に切り開き、滑走路をならし、夜中に輸送機の離着陸訓練を繰り返し、帰っていったという。米国は沖縄に駐留する海兵隊のうち約9000人とその家族を、グアムなどへ移す計画を進めている。将来その一部がテニアンに常駐することがあるのかどうか。島ではそれが大きな関心事のようであった。沖縄はきょう名護市長選の投票日を迎えた。海兵隊普天間基地を県内の辺野古に移設することの是非を問う選挙戦に、市民の意思が示される。2000キロ離れた島の思いも同じであろう。いかに難しくとも、解決策を見いださねばならない問題である。
(JN) 米軍の基地が沖縄にあることは、沖縄が日本の犠牲になっているだけでない。地球の大事な資産をも犠牲にしている。でも、そこに住む人達の日々の生活があり、一概にここの自然を守ることのみを望むことはできない。また、東アジアの政治バランスもある。何が優先されるべきか。それは市民から選ばれた議員や行政の長が民意を反映することだ。そのために市民は一票を大事にしよう。
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