『#山積みの課題』

『#山積みの課題』<2022年10月5日(水)>
 忖度文化の霞が関に『小社会(221003高知新聞)』は思う。安倍元首相の国葬の陰で大きな話題にはならなかったが、どうも気にかかる。文部科学省が全国の教育委員会などに、拉致問題関連の蔵書を図書館に充実させるよう事務連絡を出していた。重要なテーマの蔵書が充実することは望ましい。ただ、図書館は戦時の検閲に絡んで国民の「知る自由」を妨げた反省から、自らの責任で資料を収集する理念を掲げる。そこに強い影響力を持つ中央省庁の「協力要請」である。忖度することに慣れると他者にも忖度を求めるようになるのか。官邸主導の名の下、官僚の生殺与奪を握る内閣人事局の発足から8年余り。忖度文化は霞が関の隅々まで浸透したようだ。きょう、臨時国会が開かれる。国葬検証や旧統一教会問題、アベノミクスの副作用がにじむ円安への対策。官僚組織のゆがみも見えるなか、岸田首相は山積みの課題にどう向き合うのだろう。
 (私は)言いたい。岸田首相、弱い国民へ忖度せよと。本来の忖度は他者の思いを推し量ることと辞書にはある。「小社会」の冒頭にもそう書かれている。強い者への忖度ではなく、弱い者を推し量っていくことは、今の政府にはできないのか。臨時国会、数で圧倒的な与党、驕りぶりが増すのか否か。
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*画像は朝日新聞(22年10月4日)より。