#水に流す術

『#水に流す術』<2021年4月21日(水)>
 風評被害を『春秋(210421)』は思う。もともと放射能汚染への恐怖とともに世にまかれた。太平洋ビキニ環礁第五福竜丸にはじまり、原子力船「むつ」の放射線漏洩、東海村JCO臨界事故、そして福島第1原発メルトダウン。風評を打ち消す良策は、メディアによって報道されなくなり、人々から忘れ去られてしまうこと。つまり「風化」だという。国と東京電力福島第1原発にある大量の処理水を薄めて海に放出すると決めた。今後、専門家の知恵を借りて風評被害への対策を練る。しかし全てを放出するまで30~40年もかかる。その間にも、決して風化させてはいけない事故と災害の記憶はある。忘れてもよい情報だけを水に流す術が、人の心にないものだろうか。
 (JN) 真実が何であるのか。希望的観測ではなく、科学に基づく情報提供と行動をせねばならない。あの大量の汚染水、溜めに溜め、もう限界だから許してというのか。水に流すのが好きな日本。しかし、現代、流れ出す様々なものごとは、簡単には海に流せない。先送り方法も限界か。
*画像は、21年4月17日の朝日新聞より。

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