『竜宮城からの玉手箱が待ち遠しい』

『竜宮城からの玉手箱が待ち遠しい』<2018年6月28日(木)>
 「4年前に旅立った探査機『はやぶさ2』がきのう、3億キロかなたの小惑星『りゅうぐう』に到着した」。『春秋』(180628)はこのことに思う。「サンプルを無事に持ち帰ることができれば、生命の起源などを解明する有力な手掛かりになるはずだ。竜宮城からの玉手箱が待ち遠しい。46億年の地球の歴史を1年のカレンダーに換算すると、海が誕生したのが3月1日。人間が四大文明を築いたのが、大みそかの午後11時59分。はやぶさ2プロジェクトに参加する杉田精司・東京大教授が監修した科学絵本『僕は46億歳。』が教える。親子で夜空を眺めつつ地球を通り過ぎた時間に思いを致すのも悪くない」。
 (JN) 「はやぶさ2」は何を持ち帰って来てくれようか。私たちに何を教えてくれるのか。46億年とはどれだけの時間の積み重ねなのだろうか。この太陽系は、どこからやって来たのだろうか。「はやぶさ2」は、ここで行動し、また帰ってこなければならない。長い旅である。宇宙にとっては小さな出来事であろうが、人類にとっては大きな出来事だ。宇宙の話を読むと、自分がちっぽけで、なのも知らないことを思い知らされる。私たちの生命など、ほんの瞬間である。でも、その瞬間も積み重なれば、秒になろうか。その秒を大事にしないと、人類の歴史は地球を旱星にしてしまう。