『今回の台風への影響は定かではないが、異常の種はまかれている』

<2016年8月30日(火)>
『今回の台風への影響は定かではないが、異常の種はまかれている』

 統計のある1951年以降、初めてとなる台風の太平洋側からの東北地方への上陸に、「天声人語」(朝日160830)は、十分な備えを訴える。過去を思い出し、「23年前に、駆け出し記者として鹿児島の水害に遭遇した。見たこともないような豪雨を経験したが、犠牲者40人以上の被害につながるとは、まったく想像できなかった。経験のない事態には十分に警戒したい。速報を伝える手段は発達しても、最後に頼りになるのは、自分で周りを見ての判断であろう。異常続きであればなおさらだ」と。

 東北地方の太平洋側に台風が上陸する。被害はできるだけ少なく願いたい。東北に来るのは、通常、関東上陸後であったり、日本海側からの再上陸が多い。台風の直撃に慣れている地域でも、備えを充分にしていても思わぬ被害が起きるのであるから、上陸直撃が初めての地域ではどんなことが起きるかわからない。物理学上の大自然は数式の通りにきれいに予測されるだろうに、個々の自然とは無常なもので予測がつかない。大丈夫と思っているところが反乱を起こす。電気が止まったら、準備していたものが動くか無くなる。情報が届かなくなる。最悪のことを考えての備えが必要である。(JN)