油断するとそんなまっとうな感覚がふっとまひする

(日経「春秋」2013/2/2付) 囲碁の日本棋院が最近、対局中の棋士の携帯電話が2度鳴ったら即負けにする規則を取り入れた。一方、米ロサンゼルスのレストランは入り口で携帯を預けると勘定を5%割り引くサービスを始めた。お客さんの4割が携帯抜きで食事しているそうだ。大切このうえない携帯も、碁盤を挟んだ相手や食事をともにする家族、友人、恋人の前では出番などない。油断するとそんなまっとうな感覚がふっとまひする。この道具にひそむ魔力である。
(JN) すっかり携帯電話やスマートフォンがないと、落ち着かないようになってしまった。先日、居酒屋に置きっぱなしにしてしまった時などは、はじめは手元に戻るまで居ても立っても居られない状態であった。しかし、時間が経つと、なくても良いのではないかと思い始める。そう、できるならこの便利さから開放されたいと感じながら、それができない小心者である。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO51283580S3A200C1MM8000/