空気が汚染されればどう呼吸すればいいのか

(日経「春秋」2013/2/1付) 「水が汚染されればボトルの水を飲み、粉ミルクが汚染されれば輸入品を使えばいいが、空気が汚染されればどう呼吸すればいいのか」。中国のネット上にこんな書き込みが登場したという。中国の人たちが自衛措置をとらなくてはならない問題の多いことよ、といった感慨も覚える。たとえば空気清浄機が売れに売れているらしい。中国の有力メーカーの1月の販売台数は350万台。昨年10月の3.5倍に膨れあがった。マスクの利用も急増した。結構近くの建物さえかすむ日もあるというから、杞憂(きゆう)と笑えない。そういえば東京の空気も1960年代はひどかったと聞く。その東京ではこのところ、毎日のように富士山がよく見える。
(JN) 産業優先社会が経験してきたこと、そのために大事なものを失い、生き物のための環境へ戻すのにどれだけの時間を必要としたか。中国の環境が悪化しない方法はないのか。もう中国も、資本主義の力に屈するしかないのであろうか。中国の人たちよ、日本と同じ過ちを犯すことなかれ。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO51233240R00C13A2MM8000/